僕の1番大切な人
玄関には、天窓から明るい日差しが差し込んでいる。

リビングはとても広い、奥のキッチンで姉さんは朝食の準備。

リビングもキッチンも、決して派手ではない、シンプルだけど姉さんの趣味の良さがうかがえる、とても居心地のよい場所だ。

ダイニングテーブルに腰かけると、兄さんが2階から降りて来た。

『おはようございます』

姉さんは、年上の兄さんに対して敬語で挨拶をする。

『ああ、おはよう。凌馬、相変わらず早いな』

『兄さんおはよう』

『お前、もう3回生だろ、ちゃんと就職は考えてるのか?』

まるで父親みたいな言い草だ。

『いきなりだな』

でも、仕方ない。

兄さんは、僕より19歳も年上なんだから…




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