グリーンピアト物語~地底の皇女と地上の皇子~
 お皿の上のハンバーグをナイフで切ってくれるマロンディス。

 ホカホカの湯気と一緒に、美味しい匂いがして、ジックニーは満面の笑みを浮かべた。

「ほら、食べてみろ」

 フォークで口に運んでくれるマロンディス。

 ジックニーは素直に食べてみた。

「美味しい」

 可愛い目を見開いて、ジックニーは嬉しそうに笑った。


「どんどん食べていいぞ」

 美味しそうに食べるジックニーに、食べたいものをお皿に取ってあげるマロンディスの姿は、とっても優しい父親の顔をしている。

 そんなマロンディスを見ていると、ランフルクはとても幸せを感じる。


 パティーナがもっと小さい頃。

 マロンディスは、あまり意識がはっきりしない日々が多く、こんなふうにご飯を食べさせてあげることはなかった。

 時々一緒に遊んでいることはあっても、こんなに笑顔になったことはなかった。

 それでもパティーナは、マロンディスの傍に行って一緒に遊んでほしいと言っていた。

 その姿はまるで、マロンディスを守っているかのようだった。



 食事が済むと、その後は一緒にお風呂に入ろうとマロンディスはジックニーを連れて行った。


 広いバスルームに、ジックニーは驚いていた。

 マロンディスが頭を洗って、体を洗ってくれることが嬉しくて、こんなに楽しいお風呂は初めてだと大喜びしているジックニー。

 いつも静かな別荘に、子供の笑い声が響いている不思議な感覚。

 今宵の月はとても神々しく輝いている・・・。
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