幸福論

〜まこ〜

23時を過ぎた時、私は家を出た。


車に乗り込みある場所に走らせる。


今からだと混んでないとは思うけど
着くのは日付けを超えるか超えないかの時間。



もう彼はいないかもしれない。
そもそも私の思い過ごしかもしれない。


それでも大切な何かが待ってる気がして
私は時間も気にせず飛び出した。


こんなことは初めて......じゃない。


23時を越える時、私はいつも家にいた。


だけど、一度だけそれを破った。


確かあの時も私は彼といて
彼が一緒なら何も怖くなかった。
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