幸福論

〜まこ〜

次の月曜日、朝出勤すると
既に笹上さんは来ていた。



宣言通り早速プロモートの会議に入る。



これから半年かけて
少しずつ完成するであろう企画に
浮き足立っていた。



それからは毎日のようにリサーチしたり
店舗に出向いたり
ヒルズ内の内装を詳しく話し合ったりと
忙しく日々は過ぎていく。



2週間ほど経った頃、早速新しい作業が入った。



一番楽しみにしていたコーディネートの仕事だ。


この作業はモデルさんと一緒に進める。



相手側の都合により
コーディネート会議が始まるのは今夜の20時。



仕事だから仕方ないと思いつつも
23時までに帰れないことに気分が少し落ちる。




腕時計に目を落とすと
時刻は既に19時30分。



これもまた相手側に合わせた場所は
オフィス内ではないため
急いでバッグに必要なものを詰め込む。






「行ってきます。」

「行って....あ、まこ!」





そう言ってオフィスを出ようとした時、
一般客向けの新作披露パーティーを終え、



次のプロモートに入った
同じく1人で作業中の志乃に呼び止められた。
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