陽空〜甘酸っぱい恋の欠片見つけました~
朔との、登下校もなく玲香や瑠衣くんと帰る日々。小学校も、中学校ももちろん、特別だと言ってくれる前までもそのあとも変わらず朔と一緒に帰ってたし、朝は一緒に行ってたでも、今は違う。朔はどう思ってるの……?


「先輩!付き合ってくれませんか?」


……誰かが体育館で告白してる。響くから私にまで聞こえてきたそれで聞こえてきた誰に告白してるのか。


「生島先輩、彼女と別れたんですよね?」


……相手が朔だってこと。すぐ立ち去ろうとしたけど、気になって動けずにいた。朔が違うと言ってくれると期待して


「それは……」

「最近は一緒にいるところ見てませんよ?」


朔は何も言えなくなった。その通りだからなのかもしれない、でもそこは言って欲しかったもう、朔の中に私はいませんか?


「あんた、そんなに好きなんだったら」


「玲香……どしよあれ、付き合うのかな」


「今までほかの女全部断ってるでしょ?」

分かってはいた、でも今はすごく怖い。今までよりも更に……取られる気がして


「確かに、一緒にはいないけど。君とは付き合えないから。悪いけど、そういうのもうやめてくれる?」


……立ち去ろうとした時に、朔のその言葉が聞けた。付き合わないと、それだけ分かった私……それだけで嬉しかった。


「あんた安心してる場合?いないこと断言されてんだよ?」


「うん、わかってるよ」


朔と目が合ってしまった……聞いてたのバレたよね。さすがに、この状況はまずい。


「立ち聞き?趣味悪いな」


「聞きたくていたわけじゃないたまたま。」


「そ。」


そっけなく、朔が立ち去ろうとした
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