夏のソラの雪
これ以上真雪の顔を見ていられない。




真雪から逃げ出すように身を翻した俺の腕を、




「でもっ! わたしは愛与がっ」




必死な顔した真雪がギュッと両手で掴んだ。





自分の腕が冷たかったせいか、




珍しく熱く感じた真雪の手を、




俺は振り払う。





斜め後ろに見た真雪の瞳から零れた涙も、




「……受け入れてくれて嬉しかったの……」





言葉も、





今の俺には、信じることが出来なかった。
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