夏のソラの雪
「なんか、去年からずっと放課後の教室でおまえのこと見てたらしい」




教室?





確か去年、俺らの学年の教室からグラウンドは見えなかったよな?




それに、今は屋上から見てるって言ってたし。




最近は屋上から見てるってことか。





「……いくらおまえのファンだからって手出すなよ? 彼女……」




いや、何でもない。




こう言って言葉を濁したまま、ソイツは自分の教室へと戻っていった。





何を言いかけたのかは……まぁ、気になるけど、とりあえず今は屋上での昼寝が最優先。




授業の開始を告げるチャイムと共に、俺は屋上のドアノブを三回叩いた。
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