約束~悲しみの先にある景色~
『でしょ、俺も覗き見した時びっくりしたんだ。…で、どうしたの?』
トユンさんの笑いが移ったのか、
『ひっひっひっ……』
と笑っていたカイちゃんは一転して、真面目な声のトーンでトユンさんを促した。
その声を聞き、すぐ近くでトユンさんが唾を飲んだ音が聞こえた。
「いや、あのさ、あのー…。今日新曲の振り入れされたじゃん、あれの事で訂正出来るかなって思って」
トユンさんの声に、段々と緊張感が生まれてくる。
空気を読んでいる山口さんは、何も言わない。
『訂正?何処を?ユンちゃんの振り?』
静まり返った車内に聞こえるのは、私達3人分の息遣いと。
「いや、俺じゃなくて…。ガクちゃんの振りなんだけど」
1つ息をついてそう吐き出した、トユンさんの声。
『ガクちゃん?待って、ガクちゃんなら今ショーンと昼寝してるから起こそうか?』
いつまでも明るく対応しているカイちゃんの声に、身体を固くさせてまで緊張しているトユンさんがびくりと反応した。
「いや、それは大丈夫、起こさなくていいから!……あのさ、ガクちゃんの振りでバク転するとこあったじゃん、」
また大きめの声を出してしまった彼は、
「やっべぇ瀬奈ちゃん起こしちゃう」
と、瞬く間に声のボリュームを下げた。
トユンさんの笑いが移ったのか、
『ひっひっひっ……』
と笑っていたカイちゃんは一転して、真面目な声のトーンでトユンさんを促した。
その声を聞き、すぐ近くでトユンさんが唾を飲んだ音が聞こえた。
「いや、あのさ、あのー…。今日新曲の振り入れされたじゃん、あれの事で訂正出来るかなって思って」
トユンさんの声に、段々と緊張感が生まれてくる。
空気を読んでいる山口さんは、何も言わない。
『訂正?何処を?ユンちゃんの振り?』
静まり返った車内に聞こえるのは、私達3人分の息遣いと。
「いや、俺じゃなくて…。ガクちゃんの振りなんだけど」
1つ息をついてそう吐き出した、トユンさんの声。
『ガクちゃん?待って、ガクちゃんなら今ショーンと昼寝してるから起こそうか?』
いつまでも明るく対応しているカイちゃんの声に、身体を固くさせてまで緊張しているトユンさんがびくりと反応した。
「いや、それは大丈夫、起こさなくていいから!……あのさ、ガクちゃんの振りでバク転するとこあったじゃん、」
また大きめの声を出してしまった彼は、
「やっべぇ瀬奈ちゃん起こしちゃう」
と、瞬く間に声のボリュームを下げた。