Open the door -運命の彼は日本代表?-
「みなみちゃん」
ハナエさんがサインを書いている間、リビングの大きな窓から庭を眺めていた私に、ハナエさんが書類を渡しながら呼びかける。
「はい?」
ハナエさんが少し目を細める。
「ねぇ、うちの瑛人と付き合ってくれない?」
「へっ?どこに付き合えば……」
あまりに唐突なハナエさんのお願いの意図がよく分からずに首を傾げながら、答えた内容はどうやら的外れだったみたいだ。。
きっとキョトンとした顔している私を覗き込むようにしてハナエさんが、可笑しそうに声をたてて笑う。
ハナエさんの隣に座っていた瑛人さんはというと、骨張った大きな右手で表情を隠しながら頭を抱えてる。