Open the door -運命の彼は日本代表?-
瑛人さんの話を静かに聞いていたら、あっという間にコインパーキングまで到着してしまっていた。

「俺が小さい頃から、サッカーに集中できるようにって家族が色々な気遣いをしてくれてる。みなみは、そんな俺の家族の生活を支えてくれてるって思ってる」

そんな風に誰かに思われてるなんて、思ってもみなかった。

「俺のことなんて知らなかったとはいえ、どうでもいいって顔して、ばあちゃんを大事にしてくれる。だから、みなみに惚れたんだ」

聞き間違いでなければ、今、瑛人さんものすごいこと言ってるんじゃ……

胸が早鐘をうつ。


「さっき俺が面食らったって言ったのは、俺はみなみとしっかりとお互いのことを知ってから、自分から告白したかったっていうのに、ばあちゃんがフライングしたってことだけだ」

瑛人さんの漆黒の瞳が私の瞳を見つめる。

嘘なんてないって言ってる真っすぐな瞳は、あまりにも真剣で圧倒されそうになる。

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