胎動
それから先は意識的に話題を変えて、学校に到着していた。


しかし、その頃にはなんだかまた気分が悪くなっていたのだ。


今朝のような調子の良さを感じられず、すぐに自分の席に座り込んだ。


やっぱりストレスだろうか?


胃の辺りがムカムカする感覚がある。


「顔色悪いけど、大丈夫?」


登校してきた梓がすぐに声をかけて来た。


そんなに青い顔をしているだろうか?


自分の顔を確認するために鞄に手を伸ばす。


その瞬間、急激な吐き気を覚えてトイレへと走り出していた。
< 42 / 231 >

この作品をシェア

pagetop