殺戮合宿〜モンスター〜
さすがに異変に気が付いてくれたようだ。


ホッとすると同時に、あたしは祐里と麻由子を見た。


2人ともさっきと変わらない状態で入口に立っている。


「危ないだろ! 建物に入るんだ!」


浅野先生があたしへ向けて叫ぶ。


あたしもそうしたいけれど、あの2人が入り口を開けてくれるとは思わなかった。


視線を入口へと向けていたためだろう、浅野先生が窓を閉めて休憩室を出るのが見えた。


すぐに入口に姿を現す浅野先生。


よかった……。


安堵したその時だった。


ガサガサッ。


あの物音が聞こえてきて、あたしはその場に硬直してしまった。


すぐにスマホのライトをつけて周囲を照らし出す。
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