殺戮合宿〜モンスター〜
☆☆☆

やはりあの映画は作り物だった。


試写会室でそれをみんなに伝えても、みんなは半信半疑な様子だ。


「実在しないハズの化け物を見たってことか?」


孝利がそう呟く。


「浅野先生が言っていた通り、集団で幻覚を見たってこと?」


麻由子が言う。


そういうこともあるかもしれない。


だけど、実際に経験するとそんなに簡単に『幻覚でした』と言えるようなものではなかった。


あの化け物の不気味さは、今でも脳裏に焼き付いている。


「仮に幻覚だとしたら、病院に行った方がいいよな」


亮輔がそう言い、軽く笑った。


この場の雰囲気を変えようとしてくれたのがわかる。
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