私の中にキミがいる限り
あたしも同じだった。


あたしがサイトを作っていると知っている人物の中に犯人がいるとしても、それが誰なのか特定できない。


もしかしたら、クラスの誰かがあたしのサイトを偶然見つけて犯行に及んでいるのかもしれないし、クラス中が敵になったような感覚だ。


「これからどうする? 俺は午後からも保健室で授業を受けるけど」


その言葉にあたしは明人君を見た。


遠まわしに誘われているような気がした。


だけど、今日はもう学校にいたいとは思わなかった。


「あたしは帰るよ」


沈んだ声でそう答えると、明人君は眉をハの字に下げて「そっか」と、呟いたのだった。
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