模擬彼氏
「俺は一旦屋敷に戻って、着替えてから自分の車で来るよ。」

「このまま遊びに行けばいいのに。」

「冗談。せっかく紗雪と二人で遊べるのに、何で公用車で行かなきゃならないんだよ。」

そのセリフに、また顔が赤くなる。

「もしかして圭一さん、今日楽しみにしてた?」

「当たり前でしょ?彼女とのデートを楽しみにしていない男が、この世にいるかって。」


頬が熱くなるのを感じる。

私と二人きりで会う事を、楽しみにしている人が、この世にいるなんて。

頭の裏が、くすぐったい。


「この辺にしようか。」

寺原は、家から少し離れたコンビニで、私を降ろした。

「少し時間を潰してて。着替えたら、直ぐ戻ってくるから。」
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