かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
エスカレーター式の名門私立に通う颯志くんに憧れて、中学受験を試みたはいいけれど、学力の壁に阻まれて見事受験に落ちてしまった。

歳が六つも離れている私と颯志くんじゃ、同じ校舎に通うことは出来ないけれど、大学のキャンパスと中等部が近い距離にあるこの学校に入れば、もっと頻繁に会えるんじゃないかと思ったのだ。

なにしろ、高校時代の颯志くんったら、部活とか勉強とか学校行事とかで、なにかと忙しくてなかなか会えなかったから。

「毎日一緒に通学出来たかもしれないのに」

「中学と大学じゃ始業時間が違うよ」

「私が颯志くんに合わせるわ」

「それじゃあお前が遅刻する」

「じゃあ、颯志くんが早起きして!」

「中学生を引きつれて通学なんて勘弁だ」

ガーンと殴られたようなショックを受けて、涙がいっそう止まらなくなる。
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