Typhoon Of Love
③ (叶美サイド)
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廊下を突き進み、角を左に曲がるとその教室がある。

私は一気にその角を曲がると、目の前に見えたものに驚き、すぐさまその角に隠れた。



一真が中の様子を伺う様に壁に寄り掛かっていた。

幸い、私の方を向いてなかったから気付かれなかったけど。


私も一真の様に聞き耳をたてて、少しだけ聞こえてくる教室からの声を聞いた。



「矢吹はもう結木が龍人を好きだと知って傷ついてるはず。残すは結木ね、結末が楽しみだわ」



この声の主は間違いなく沙姫…。



「よ!!真っ黒の女王!!」



次に聞こえてきたのは、私の大好きな龍人の声。



その声が聞こえた瞬間、何かがドスッと落ちる音が聞こえた。


私はびっくりして角から覗くと、一真が教室のドアの前に立つ、唇を噛み締めて俯いている姿があった。


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