マイ・ディア・タイガー


昨日は最近の部活の様子を話した。

先輩は自分の事をあまり話さない人なので、最近どうなんだろうと思って「先輩はどうですか?」と聞いてみたら、レギュラーになったと言われてとても驚いた。

私に教える必要はないかもしれないけれど、すごい事なんだから自分から教えてくれたっていいじゃないか。


田中先輩とは、結構頻繁に連絡を取ってお互いの事をよく話しているらしいし。



「仲良いというか…未だにサッカー部の事を気にしてくれてて…。それに会うのはごくたまにですし」

「あー。まあそういう事にしとくか」

「いやいや…」

「でもわざわざ家まで送ってくれてるんでしょ?」

「あ、はい。通り道だっておっしゃってたので」

「え?通り道?」

「え?」

「あーいや、何でもない…。それより、四條は志望校とかもう決めてるの?」



脱線していた話が元に戻り、私の話に変わった。

自分の志望校の話になると、少し気が重くなる。


「あー、私は行けたら西校にと思ってます」

「そうなんだ。西校も偏差値高いじゃん」

「行けたらです、行けたら。今の成績じゃ危ないですけど」

「まだ2年じゃん」

「でも最近成績が全然上がらなくて…」

「あー。躓いてんのかー」


部活から帰ると、疲れてご飯食べてお風呂に入ったらすぐに寝ちゃうし。

このまま夏、秋、冬と授業が進んでいって、3年生に上がって、ついていけるのだろうか。


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