弟はドラゴンで
「あははっ、顔赤いよ片桐さん」
「え!?うそ!?」
「嘘!」
柳くんがお腹を抱えて笑っている。
なんか、よかった……。
普通に話せてる。
断ってからの空気が少し心配だったけど、柳くんのおかげで重い空気にならずにすんだ。
私は、ずるいな。
柳くんに気を遣わせるなんて……。
「片桐さん。最後にさ、握手……してもいい?」
柳くんが、手を差し伸べてそう言った。
「うん」
私は、こくんとうなずく。
すっと手を差し出すと、柳くんは優しく私の手を握った。
すると……