大好き、だからずっと一緒にいたい·····
とびきり美人じゃないし、めちゃくちゃ可愛いわけでもない。

だけど…

いつもの地味な自分から、ほんの少しだけ抜け出せた気がした。

ちょっと、嬉しかったんだ。

そして、その時、悠介君から電話が入った。

『おはよう。綾音』

『悠介君、おはよう…昨日はいろいろありがとう』

『俺も…いろいろありがとう。今日仕事何時から?』

佐竹さんの映画の撮影。

もうすぐクランクアップする。

『今日は、12時かな』

『そうなんだ…だったら、その前の時間、僕のために使ってくれない?会いたいんだ、綾音に』

声が…とっても甘くて素敵だ。

『悠介君、大丈夫なの?』

『今日は俺も昼から雑誌の取材だから。それまで一緒にいられる。綾音さ、花園ビルってわかる?綾音のヘアメイクの事務所の近くだよ。1階がカフェになってる』

『うん、わかるよ、あそこにはよく行くから』

『じゃあ、今から1時間後、そこの屋上で待ち合わせ』

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