僕の宝もの
 
叶うなら、僕が湊に。


「僕が湊に着せたいスカートやワンピースがいっぱいあるんだよ。リボンだってフリルだってレースだって、湊に一番似合うものを作るんだ。早く、湊が自分を否定しなくなるように。湊が、自分は可愛い女の子だって認めてくれるように」


「宗十郎……」


「自力が難しいなら、僕が有名になって湊を披露して自慢して可愛がれば、そうなってくれる?」


「な、んで……」


「まあ、有名になれば、この宗十郎っていう古くて堅苦しい名前も箔が付いたように錯覚出来るし、それも目論んでるんだけどね」


顔色を青くも赤くも変化させる湊は、答えの出ない感情をもて余すみたいに、なんとも珍妙な表情をしている。そんなところも、大切だと、僕の心が満ちて満ちて破裂しそうだ。


そうやって、解らなくて、もて余して、混乱して。知っていってよ。




僕の宝ものな可愛い女の子は、そうしていつか、今以上に目が離せなくなるほどに、綺麗に咲き誇ろんでいく。





――END――
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