壊れそうなほど。
……ためらいなんて、もう全然なかった。

唾液で溶けてしまいそうなほど、お互いの唇を貪って、それでも足りなくて、早くひとつになりたくて、急くように互いの服を脱がせた。

肌と肌が触れただけで、気が狂いそうなほど欲情した。欲しくて欲しくてたまらない。

ユキが胸のてっぺんを猫みたいにぺろりと舐める。わたしの中から、いやらしい欲求がとめどなく溢れ出す。そこにユキの長い指が触れた。思わず口から漏れる嬌声。

「沙奈、かわいい」

いつもより男っぽい声にゾクゾクする。

ユキの指がわたしを犯す。気持ちいい。気持ちいい。でもやだ、指じゃなくてユキが欲しい。

こんな淫らなわたし知らない。こんなに誰かの体を欲しいと思ったことなんてない。
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