君と近づく春
息を弾ませて帰ってきた仙崎くんは、氷嚢を手にしていた。
「ごめんね! そんな酷くないのに、氷嚢まで取りに行かせちゃって……」
「……いや、平気」
そう言うと、仙崎くんは私の左足首に氷嚢を当て、バンドを巻いてくれた。
「15分な」
私も部活を一生懸命やっていた時期があるので、捻挫の手当てくらいは心得ている。多分これは15分間冷やすってこと。
仙崎くんが正しい処置をしてくれるのを見て、やっぱり運動部員なんだななんて思った。