私たちの六年目



「菜穂、お風呂ありがとう」


「ゆっくり浸かった? はい、これお水」


そう言ってペットボトルの水を手渡すと、秀哉は「ありがとう」と言ってそれを受け取った。


「あのね、秀哉。

さっきからずっとLINEが鳴ってる……」


秀哉がお風呂に入っている間、秀哉のスマホに何度も梨華からのメッセージや電話がかかっていた。


ファミレスにいる時もかかって来ていたけど、その頻度がどんどん高くなってきている。


「今夜はもう帰らないって言ってあるんだけどな……」


まだ秀哉の部屋にいる梨華に、今夜は会社の友達のところに泊まるから帰らないとメッセージをした秀哉。


だけど梨華はそれが納得いかないらしく、何度も秀哉にメッセージを送って来ているのだ。


「正直に話した方がいいのかな?

俺が一緒にいるのは、菜穂だよって……」


秀哉にそう言われて、思わずうーんと考え込んでしまった。


「それって……。全部正直に話すってことだよね……?」


単に一緒にいるっていうだけじゃなくて。


私が秀哉を好きで。


秀哉も私が好きだってことを……。


私の言葉に、秀哉はコクンと頷いた。
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