私たちの六年目
俺の言葉に、目を泳がせる梨華。
おそらく動揺しているんだろう。
「あんな人、もう忘れたわよ……」
梨華は、俺の目を見ないで言った。
「忘れたって言う割に、梨華の部屋はその男の思い出でいっぱいだったよな」
「は? 何それ?」
とぼけるつもりなのか?
あれだけの証拠を残しておいて。
「その男の着替え、歯ブラシ、使っていた食器。
全部、梨華の部屋に残っていたじゃないか。
俺を部屋に呼んでおいて、それはないんじゃないのか?
泊まってくれって言ってたけど。
その男と寝たベッドを、俺に使えって言うのか?」
そのベッドで愛し合ったから、お腹に子供が宿ったんだろう?
そう思ったら生々しくて、めまいがしそうだった。
「彼の物は、今はもうないじゃない」
「あぁ、俺が捨てたからな。
着替えも歯ブラシも。
でも、自分じゃ捨てられなかっただろう?
それが何よりの証拠じゃないか」
つわりでしんどかったから?
片付けが下手だから?
言い訳はいくらでも出来るかもしれない。
でも、本当に俺のことが好きで。
俺と結婚しようと思うなら。
あの部屋に俺を呼ぶなんて、そんな無神経なこと。
絶対に出来ないはずなんだ……。
おそらく動揺しているんだろう。
「あんな人、もう忘れたわよ……」
梨華は、俺の目を見ないで言った。
「忘れたって言う割に、梨華の部屋はその男の思い出でいっぱいだったよな」
「は? 何それ?」
とぼけるつもりなのか?
あれだけの証拠を残しておいて。
「その男の着替え、歯ブラシ、使っていた食器。
全部、梨華の部屋に残っていたじゃないか。
俺を部屋に呼んでおいて、それはないんじゃないのか?
泊まってくれって言ってたけど。
その男と寝たベッドを、俺に使えって言うのか?」
そのベッドで愛し合ったから、お腹に子供が宿ったんだろう?
そう思ったら生々しくて、めまいがしそうだった。
「彼の物は、今はもうないじゃない」
「あぁ、俺が捨てたからな。
着替えも歯ブラシも。
でも、自分じゃ捨てられなかっただろう?
それが何よりの証拠じゃないか」
つわりでしんどかったから?
片付けが下手だから?
言い訳はいくらでも出来るかもしれない。
でも、本当に俺のことが好きで。
俺と結婚しようと思うなら。
あの部屋に俺を呼ぶなんて、そんな無神経なこと。
絶対に出来ないはずなんだ……。