恋の宝石ずっと輝かせて2

「ええ、大丈夫……」

 ユキは力を込めてそう答えようとしたが、いい終わらないうちにすぐに違う言葉で吼えた。

「バカ野郎! 大丈夫なわけがないだろ」

 ユキが引っ込んでしまうと同時に、トイラの意識が表に出て、がばっとソファーから身を起こした。

「あっ、もしかしてトイラ?」

「キイト、いい加減なことをユキにするんじゃない。今のユキは絶対に我を忘れて、ずっとこちら側に戻ってこれなくなるのが目に見えている」

「でも、ユキは大丈夫だって」

「ユキにとったらチャンスがあれば、命を賭けてもなんでもやろうとするに決まってるだろ。本人が大丈夫といっても信用できない」

 ユキの姿でトイラは呆れてキイトを睨んでいた。

「トイラはユキを信じてないの?」

「今のユキでは信じられない。ユキは自分のことしか考えてないのがはっきりとわかる。だから頼むからこんなことしないでくれ。お願いだ」

 さっきまではユキは意識を通い合わせることに同意してたが、いくらトイラの意思とはいえ、見かけがユキの姿で拒まれると、キイトはなんだか困惑してきた。

「あんた達、一つの体で二人いるとややこしすぎる」

「仕方がねぇだろ。そんじゃどうすればいいんだよ。俺の時はマスクでも被れって言うのかよ」

「ああ、そうしてくれると助かるね」

 トイラとキイトはどうしてもぶつかりあってしまっていた。

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