ロスト・ラブ


そこまで理由がわかってしまうからこそ、頭の中も胸の中も、いろんなことでいっぱいになる。


ずるい。

嫌い。

大嫌い。


とにかくそればかりを頭の中で繰り返しても、結局は奥底に隠してきた"好き"って気持ちが浮かび上がる。


厄介だ。


だから、颯太なんか大嫌いなのに。



どこかふわふわした変な気持ちのまま、私は自分の部屋に戻った。



< 86 / 285 >

この作品をシェア

pagetop