幸せの華
「楓ー」
「満、ちょっと声でかい」

リビングに響く満の声。


「届いてるよ、例の。」


少し怒り気味の楓を気にせず満は話を続ける。
満の手には黒の封筒が持たれていた。


「あちらからなんの用事なんだよ」
「多分麗華の事じゃない?」
「よこせ」


満は楓に封筒を渡した。
封筒を開け中の手紙を読む楓。
手紙の中身には…


_________________

篠原楓、篠原優、佐々木涼一、原田満、川上陽斗

もうすぐ姫の覚醒が始まる。

お前らのやる事は1つだ。

任せたぞ。

_________________


そう書かれていた。


「姫の覚醒が近々らしい。」
「本当ですか?」
「ああ、そう書かれてる」
「では伝えないと駄目ですね、本人に。」
「そうだな…明日にでも。」


_____ピンポーン


楓と優が話してる最中にインターフォンがなる。

「誰や?ちょ、見てくるわ!」

玄関へ向かう陽斗。
リビングに少しばかりか話し声が聞こえてくる。
吸血鬼は人より聴覚や嗅覚、視覚がいい為何となく誰かは皆分かったようだ。
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