幸せの華

｢れーちゃん、自分のほんとに鏡で見たの？｣
｢見たけど…｣


皆の顔はますます曇る。
そんな皆を玄関で立ち話するのもなんなので部屋へあげた。


｢麗華もう一度鏡見た方がいいかと思います｣


先程の会話を続けるかのように優はもう一度鏡を見た方がいいと伝えた。
そんな皆の態度に不安を抱えた麗華はもう一度脱衣場に向かった。
そこに映る姿は銀髪に黒目の自分だった。

｢なに…これ…｣

戸惑う麗華。
先程自分で見た姿とは違っていた。
麗華は疑問に思いつつも皆が待っているリビングへと向かった。

｢麗華…｣

楓が不安そうに麗華の名前を呼ぶ。

｢ごめん、ちょっと戸惑ってる。
お茶、いれるね｣


そういい麗華は台所へと足を進めた。
皆のお茶を入れみんなに配る。


｢ありがと｣

そういいお茶を受け取る楓にお茶を渡す麗華の手は楓に届くこと無く床にお茶がこぼれる。

｢ごめん、まだ力上手く入らなくて…｣

床に無残に割れたカップを拾う麗華。
それを手伝う楓。

｢いたっ…｣

硝子の破片で指を切る楓。
その指には血が流れる。


___ドクン


麗華の胸がなる。