ストーカーと王様と時々アサシン
第5章
◯ベッドの中(朝)



カーテンから盛れ出た光で目を冷ますと、潔は既に起きていて、柳を優しい微笑みを浮かべて見つめていた。


潔「おはよう。」


柳「お、はようございます!」


甘い空気に流されまいと、逃げるようにバスルームに飛び込むと蛇口を捻りシャワーを出した。


私は何をやってるんだーー!!!


悶絶が止まらない。



結局、私は了承してしまった。色々と…

だけど!結婚は了承してはいない!

栗林さんもそれについては言わなかったから…

にしても!私は何をー!



シャワーを頭からかぶり、昨夜の記憶さえも洗い流されてしまえばいいのにと、暫くの間そうしていた。


バスルームから出ると私の髪を乾かそうと、栗林さんはドライヤーを持って笑顔で待ち構えていた。


それをかわし、バスルームへと彼を押し込む。



柳「朝食作っておきますから、先にお風呂入っちゃって下さい。」


その言葉に、笑顔がぱっと輝いた。


潔「柳さんの朝食楽しみだな。」


柳「簡単なのですけど。」



バスルームからシャワーの音が聞こえだし、私もドライヤーを掛け始める。


が、掛け始めて直ぐに来客を知らせるチャイムが鳴った。


しかも、一度ではない。


それは徐々に間隔を短くして鳴らさせていく。


鳴らしている人物は余程緊急を要しているのか、かなりのせっかちなのか…


100パーセント後方だろうけど…


私は髪を乾かしきらずに、玄関へと向かう。


向かっている途中からチャイムが扉を叩く音に変わった。


いつもならまずインターホンに出るのだが、近所迷惑な行為を早急に止めさせるべく勢いよくドアを開けた。


柳「朝っぱらから誰ですか!?」


男「娘よ、よくこの私を待たせたな。」


ドアを開けたそこには、砂漠でラクダに乗ってそうな見るからにアラビアンなお方が立っていた。


勿論、全く存じ上げない方だ。


普段、人を見かけて判断しないのだが、見るからに傲慢そうな男だと思った。


そして、昨日の潔さんとの出会いから感覚が麻痺したままなのか、この状況下で冷静な自分がいた。


柳「警察呼びますよ。」


そして、そんな冷静な頭で思う。

言っちゃなんだけど…

これまた面倒臭いのが来たな。


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