ワタシの秘密(黒王子VS地味子)
多分零丁に入ったのは麗衣ちゃんの意思だろう。





だけど多分麗衣ちゃんはまだ人間の心をもってた。





そしてそれを利用された。





零丁の奴らは心なんて持ってない。





自分たちの目的のためならたとえ仲間を失ってもやり遂げるだろう。





そういうやつらだから。





「麗衣ちゃん、一緒に頑張ろうよ。ライバルだけど一緒に頑張ろうよ。」





「心寧ちゃん、、、。ご、ごめんなさい、、、!!!」






麗衣ちゃんは私に歩み寄ってきたかと思うと思いっきり抱き着いた。





その時、ドクンと心臓が痛んだ。





「うぅ、、、。っ、、、!!!!!!」





なにこの痛み。





術だ、、、!!!





私は思わぬ痛さに座り込んだ。





「こ、心寧ちゃん、、、?」





麗衣ちゃんは座り込んだ私を見てつぶやいた。





「だ、大丈夫だから、、、。はぁ、、、はぁっ、、、!うぅ、、、。っ、、、、!!!」





「こ、心寧ちゃん、、、!!!!ご、ごめんなさい!!!わ、私の術!!」





「お、、、はぁ、、、お、、、ち、、、つ、、、い、、、て。はぁっ、、、!だ、、、だいじょ、、、う、、ぶっ、、、だから、、、!」





今までにない痛みが私を襲う。





「い、今、解くから!!!!!」





麗衣ちゃんはそういうとあわてて印を組みだした。





その時、



?「あぁっ、、、!!!!!」





上のほうで声がした。





上を見ると首をもって苦しそうにしている麗衣ちゃんが目に入った。





「麗衣ちゃん、、、?」





「うぅっ、、、!!ああっ、、、!!!!!!!!はぁっ、、、!!!!」





「麗衣ちゃん!!!!」





じゅ、術が発動してる!?





私は目の前の光景が信じられなかった。









だって消滅の術が発動してるから、、、。





ま、まさかさっき私が見た術の中にこの術がかけられてたってこと?





そうすればいくら私でもこの術には気づかない。




きっと麗衣ちゃんが術を解こうとした時に発動するように仕掛けてあったんだろう。





どうしよう、、、。このままでは麗衣ちゃんが死んじゃう、、、。





「はぁ、、、ああっ、、、!!っ、、、。さすがにやばいかも、、、うぅっ、、、!!!」





意識が朦朧としていく中で麗衣ちゃんの姿が見える。





「れ、麗衣ちゃん、、、。はぁっ、、、。はぁっ、、、。廉、、、助けて、、、。」





私は廉の名前を呼んで意識を失った。
< 326 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop