Daisy



「ねえ、聞いて。好きな人できたの。」


またいつものことか



「ねえ、あの人かっこよくない?」



本当に見る目ないなあ



またある時

「ねえ、彼氏できた!」




今回はどれくらい持つのだろうか






いつの間にか、もう僕のことを名前ではなく
"ねえ"と呼ぶようになった彼女とは

かれこれ4年目の仲になる。



この4年間に何人の男を紹介されただろうか。


出会いは高校1年生の夏休みが終わり
新学期を迎えようとした頃



屋上で彼女と初めて話した。













僕は母さんからの電話を友達に聞かれたくなくて
屋上に来ていた。


僕からしたら大したことないのだが
友達に聞かれてしまうと説明が面倒だったからだ。





「母さん、俺は大丈夫だから。うん、ご飯食べてるから。あ、でも、父さんに包丁なんて持たせられないから俺がちゃんとやってるよ。大丈夫だから、あの人にも宜しく伝えてね。」




電話を切った瞬間だった。




「ううっ、ぐす、ぐす」




鼻をすする音の方向を見た






「あ、」


「、、、あ」







泣いているのを見られた彼女と


見てしまった僕




どちらが気まずいだろうか。




いや、母親との会話を聞かれていたとしたら


確実に僕の方が気まずくないか?
< 1 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop