夢はダイヤモンドを駆け巡る
第十一章 松本くんの旅立ち

第1話

 あれから一ヶ月が経った。

 季節は移り、徐々に夏へと向かっているのが肌で感じられる。

 松本くんの夢の世界に取り込まれたあの日のことを、今でもわたしははっきりと記憶している。

 わたしが松本くんを説得した後、わたしの夢の領域と松本くんのそれとが元通り分断され、わたしと小神は外(こういう言い方をするなと小神には言われたけれど)に出ることが出来た。
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