それでも君を
いつものように結愛がささっと診察室から出ていってしまい、気まずい雰囲気の中、颯くんと向き合う事となる。



「ごめん、なさい」



とりあえず平謝りするしかない。



「何がごめんなさい?」



「プール、入ったこと」



「ダメって分かってて入ったのか?もう高校生だろ?ちゃんと自分で判断しなさい」



「ごめん、なさ、い」



気持ちが沈んでいくのが分かる。



私だって、入りたくて入ったわけではないのに…



……




「はぁ…。それで、どうして入ったんだ?」



「えっ…?」



「あるんだろ?理由が」

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