Sweet in my Room!!
んだよソレ!
ベタじゃん!
ベタすぎるじゃん!
ベタすぎるボケじゃん!

昭和か!



「はあ~…何をどー間違えたらリモコンが携帯になるわけ?」


あたしは呆れた顔で龍仁からリモコンを奪い取った。


「たぶん家出る寸前だったから焦って取り間違えたのかも…誰かさんが急げって焦らせてたし…」


龍仁は(もはや癖であろう)髪の毛をワシャワシャとかきながらあたしの方をチラリと見た。


「人のせいにすんなしー。ったく、天然なのかバカなのかよくわかんないわ。コレがモテるなんて女の子の目も節穴ですなあ~!」


あたしは嫌味ったらしく言うとリモコンをビシッと龍仁に向けた。


「うるさいよ!」


「そりゃ彼女もできないよねー。ま、あたしも彼氏いたことないけど。」


「………………」



え?
黙っちゃったよ。
なに!?
禁句だった!?


横になった身体を慌てて起こし、恐る恐る龍仁に目を向けた。


龍仁はどこかに目を落としたまま固まっている。



「え…いや…あの、ねえ?じょ、冗談だよ~。かるーいジャブですよー…ま、マジでショック受けないでよ…」


なんだこの空気!

あたしはソファーに隠れるように、目から上半分だけ出してフォローを入れる。


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