嘘つきは眼鏡のはじまり
……私を欺していたのは、悪意があってじゃない。
それに私も、木の花を演じていた。
……途中からはそれが、自然になっていたけれど。

柊人さんが好きだった。
ほんとは今日、告白するつもりだった。

でも聖夜さんは?
キラキラ星が飛ぶ聖夜さんは眩しくて苦手だった。

苦手だったけど嫌いではない。
むしろ、……気にしていた。

それに、今日、結局来たのは。

「やっぱりよくわかんないです。
でも、星名さんとこのまま、気まずいまま終わってしまうのも嫌です。
だから、……柊人さんとして出会ったとこからやり直さないですか?」

「出会ったとこから?」

「はい。
……初めまして、木の花こと花崎ミサ、です。
今日はお会いできて嬉しいです」

にっこりと笑ってレンズの向こうをじっと見つめる。
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