君を想った3年
1年目 春
この恋が始まったのはいつからだっただろうか。
あたたかい日差しが降り注ぐ、午後のまどろみのなか
私は、ふとそんなことを思った。
あぁ、そうだ。あの日からだ。

春・入学式

桜が満開に咲きほこる4月上旬、
私は少し大きめの制服を着ていた。

「茉莉(まつり)ー。はやくしないと遅れるわよー!」

「わかってるー。」

そう言いつつも、慣れない制服を着るのに苦戦し、
結局だいぶ…いや、少しだけ遅れた。
学区内の中学校に進学したものの、中学校から
やや遠い距離に住む私。
本来ならば、自転車通学なのだが、今日は入学式。
まだ自転車で行くことはできない。
なので、家を早めに出る…つもりだった。

小学校から仲の良い4人組+男子3人と行くので、集合場所に
遅れないよう、早足に歩く。
道中、違う中学校に入学した友達に会ったので、
軽く挨拶を交わし歩いた。
集合場所に到着し、無事友達と合流することができた。


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