どんなに遠く離れていても
『家帰ったのか。』
『おい、どういうつもりだ。』
裕輔から返信をするなと言われていたから無視していたけど。。
逃げている間の4時間はすごい苦痛だった。
1人だったからとても心細かった。
名古屋駅に着いたのは午後4時過ぎ。
タクシーを拾い、裕輔から送られてきた位置情報を伝えた。
両手に持っていた大荷物を見て。
『お姉さん可愛らしいなぁ。。彼氏ん家に行くんか?』
タクシーの運転手のおじいちゃんに聞かれた。
苦笑いしつつ裕輔からの電話に出ると…。
『美琴!?今どこいるん?』
「今、タクシーで向かっているよ。」
『そっか!良かったぁ…。俺もうすぐ仕事終わるけど家鍵開いてるから入ってて良いからね!!』
「ありがとう。」
『じゃ、家着いたらまた連絡してな!』
そう言い、電話が切れた。
見知らぬ街で不安だったけど、無事に祐輔の家に着いた。
玄関には貼り紙が…。
『みことへ
よう来たな!!今日からここが美琴の家になるからね!疲れていると思うから家の中でゆっくりしててな。』
アパートだから絶対近所の人に見られてるじゃん…。
恥ずかしい気持ちもあったけど思わず笑みが溢れた。
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