アブナイ王子様たち
へぇ、そうなんだ……。


誠さん……恋愛にうといのかなと思ってたけど、そうでもないのかな……。


「俺の予想だと、翔兄も愛海ちゃんのことが好きなんだと思う。


だって、愛海ちゃんをいじるときの翔兄、すごく楽しそうだし。


それに、愛海ちゃんをいつもいじるからさ」


えっ!


翔さんも、私のことが好き……?


そう考えると、心臓が大きく跳ねる。


だが、すぐに冷静になった。


「でも、私が好きだからいじるっていうのは、ありうるんですかね?」


そんなこと、あるわけがない。


好きだからいじるなんて、子供みたいじゃん。


翔さん、子供じゃないでしょ。


私よりふたつ年上でしょ。


「ありうるでしょ〜。


男は、好きな女の子に、いつまでも意地悪したくなるものなんだよ」
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