アブナイ王子様たち

再確認した恋


「はぁ……」


翌日。


朝、目を覚ました途端、ボーッとしてしまった。


しかも、頬を触ると熱い。


体が重く感じる……。


だけど、お手伝いさんとしての仕事をしなくてはならないことを思い出し、着替えて下に下りる。


階段を下りるときも、歩くときも、立っているのがやっと。


フラフラとした足取りでリビングに向かう。


そこには翔さんがいた。


「あっ、おはよ」


「おはようございます……」


いつもの元気な挨拶をすることができない。


ただ手をあげて、顔を見ずに挨拶するだけ。


そんな私を見て、翔さんが心配そうな顔をする。


「……あんた、大丈夫か?


顔、ゆでダコみたいにすげぇ真っ赤だけど」


真っ赤?
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