好きって言ってよ、ばか。
って、待て。


律じゃん。


衝撃に頭を机に打ち付けそうになる。

いや、まあ出席番号順だもん!
そりゃそうだよね!


五十嵐 律
市川 明梨


ってバッチリ貼ってあったしね!


……前の席が、律。

なんとなく、不思議な気分だった。
幼稚園は違ったし、小学校も中学校も同じクラスになったことなかったからなあ。

それが、いきなり前の席だなんて。


きっと、律は知らない。
私がこんなに意識しちゃってること。


ぼーっとしていると、目の前がいきなり真っ白になった。

「!?」

ビクッとすると、律が後ろを振り向いて笑いをこらえていた。

1秒ほどかかって状況を理解する。


・・・なんだ、プリントで視界が埋まっただけか・・・。


律を軽く睨みながら、後ろにプリントを回す。

何だよ、もう。
落ち着かないな。


いつのまにか、新しい担任の先生が話を始めていた。
適当に聞き流していると、律から手紙が回ってきた。

後ろかな、と思って回そうとして紙をチラ見すると、
『あかりへ』
という文字が目に入り、まてしても身体が硬直する。

わ、私かよ!?
てか、学校では呼び捨てにするなって言ってるのに!!

そう思いながらこっそり紙を開くと。



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