👑Emperor bride
「殿下、琴乃様がおもどりです。」
 エドワードが執務室に報告に来た。


 チャンクはパッと嬉しそうな
顔をした。

 「殿下分かっておられますよね。」

エドワードはチャンクを鋭い目で
見つめた。
ミリアン皇女が滞在されております。
宜しいですか、何事もなくミリアン
皇女にはお帰り頂いて、
輿入れの準備をしていただかねば
なりません。

琴乃様とは今は会うことも
話す事も禁止です。
婚姻までの辛抱なのですから、
ミリアン皇女と夫婦の契りを
交わしたら皇女はもう、
お妃様となられます。

後は第5夫人までもつ事が許されます。
法は法です。

第2夫人が第一夫人より先に殿下と
婚姻もせず契りを交わす事など
もっての他です!!

噂がたたぬよう
見ても見ぬ振りをつづけて下さい。

《わかって、おる!
 何度も言わずと知っておるわ!!》》
うるさい‼

バンバンテーブルを叩いて
エドワードを威嚇する。

「お前は琴乃様を見たらぶれっから
 念をおしとんのじゃーアホ!! 」

エドワードも唾が飛ぶほど
怒鳴って来る。

「それからな、琴乃様、嫌、琴乃は
 メイドの募集に応募して来た。
 部屋に、8ヶ月も閉じこめるより
 私の支配下に置いて
こき使うことにしたからな!!

俺の許しなく勝手な事は
させん。


 本人も望んだ事だし悪く
思うな!! 」
それを聞いたチャンクが言い返す。


「ちゃんと大事に扱え!!
 危ないことはさせるな!いいか、
 琴乃に何かあったら、たとえ
 お前でも許さんからな!!。」

チャンクは、エドワードの襟首を
掴み大声でどなった。


「ふふん、お前次第だ。
お前も国を守る義務がある。
生まれ出た時からの運命だ、
お前は
それを背負っている。

それは同時に、俺にもお前を守る
 義務がある、それはお前と同じ
この国を守る事なのだぞ…
苦しいのは・・・


   お前一人では無い!!」

それを聞いたチャンクは手のカを
ゆるめ襟首を離した。

苦い顔をしたエドワードも服の乱れ
を整えてチャンクに対して、
腕を頭の高さに持ってきて頭を
下げて言った。



《《約束は必ず、か、な、ら、ず、
 たがえられませぬよう
お頼み申し上げます。殿下!‼》》》

二人は暫くにらみあったままでいた。 

《《分かっておるわ。何度も申さ
ずとも、よいぞ!!💢バァン(怒)‼》》》



 フンッ、プイッXフンップイッ
二人は顔を仰け反らせてそっぽを
向いた。
そうして エドワードも怒り
マックスで執務室を後にした。
《《《バッターン‼‼》》》





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