俺はまだ君の名前を知らない

第5話ーデートの計画と実行ー

『まず、うさ子を男慣れさせる為に、貴方にはしてほしい事が幾つか有るわ!』
『?』
俺の頭に疑問符が浮かんだのは、うさ子を男慣れと言うか、色んな意味で成長させるデートの作戦会議をする為に来た、あの時のカフェだった。
時間は3時、丁度おやつの時間と言うのもこの年でどうかとも思うが、俺達はカフェのケーキを食べていた。
勿論二人して甘いのがダメだと発覚したので、苦めのガトーショコラだが。
『まず、一つ目は、実例を出して気を付けさせる事』
『実例…て、何の?』
『実例とは、ド直球に言うと、男にお持ち帰りされかねない事。
つまり、貴方には…』
『男の立場から実例を使って注意換気をしろと?』
『そう、正解。うさ子を成長させて、男慣れさせれるのは貴方しか居ないんだから、重荷だろうけど、頑張ってよ?
これは、うさ子の今後の人生がかかってるんだから』
『おう』
本当、うさ子は愛されているなと思った。
俺はこんなにも自分の事を考えてくれる友達はそうそう居ないと思う。
そう考えたせいか、少しだけニヤついていたようで…
『ニヤニヤしないでくれるかしら?』
と、鬼のような、かなり怖い顔で、怒られてしまった…
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