秘密の抱き枕
第2章「宣言」
「ん………」

「あ、きーくん起きた?」

「ふぇ………?」

あれ、なんで鳴がここに…………って

「えええええ?!」

何この状況!!なんで俺鳴とハグしてんの?え?俺たしか抱き枕抱いて寝たはずじゃ……

「ふふふ。びっくりした?実は昨日の夜寂しくてついきーくんの部屋に来ちゃった。そしたら抱き枕かかえてたから可愛いなーと思って添い寝したの。」

いやいやいやいやいや。よくわからん。まず部屋来たのはまあよくはないがよしとしよう。可愛い?なぜ可愛いから添い寝する?俺の抱き枕どかしてまでハグしたくなる?え?

「きーくん?どうしたの?お腹すいてるの?」

「いやいやいやいやいや。確かに腹は減ってる。それは置いといて!なんで鳴がここにいるの!?なんで俺らハグしてんの?!」

「んーだからさっき言ったじゃん。寂しかったからきた。可愛かったからぎゅーってした。」

「もー!意味わからん!」

「まあまあ。でもきーくん抱き枕好きなんだね。なんか意外。」

「…………………っっ!!!」

思わず顔が熱くなってしまう。

「ねぇ、僕から提案があるんだけど。きーくんにも僕にもお得な提案」

「なに……」

「これからは毎晩、僕がきーくんの抱き枕になってあげる。」
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