†戦慄の交響曲†
「めんどくさいなぁ・・・」


そう呟きつつ、黒月を右手に持つ。



鵺たちが騒ぎ出す。



ココに・・・月の巫女が居るのだから。




それを沙羅は、鬱陶しく思い・・・黒月を横薙ぎに振るう。



刀を振った反動で風の刃を作り、鵺を狙う。




神速を誇る沙羅の風。





「ギャァァァー!!!」





1、2匹の鵺には、当たったが他は逃げ回る。





「・・・雷獣はやり難いな・・・」




沙羅は、ソレを見て・・・屋敷に戻っていった。





屋敷は、沙羅が出て行く前より・・・おかしくなっていた。







「・・・・・ぅ・・・・ぁ・・・」



屋敷の部屋数も増えている。




そして、誰かの呟きも聞えていた。





「オイオイ、仮にも土御門だろ?結界ぐらいまともに張れねぇのかよ・・・」




ウンザリとぼやく沙羅だが、段々・・・邪気が濃くなってきていた。




ふざけるな・・・そう思う沙羅。




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