ストーカー

☆☆☆

あたしと美咲が席へ戻ると、すでに店内には璃桜の姿があった。


クラスメート２人を見つけてテーブルの前に立っている。


「璃桜ごめん、トイレに行ってた」


すぐにそう声をかけると、璃桜は笑顔で振り向いてくれた。


よかった、怒ってないみたいだ。


「じゃあ、帰ろうか」


座る暇もなく璃桜に手を掴まれて歩き出す。


やっぱり少し怒っているのかもしれない。


あたしは一旦振り返り、みんなへ向けて「ごめんね」と、口パクで謝ったのだった。