ストーカー
ちょっとした栄養補給のつもりで、入れて来たのだ。


「ほら、クッキーだよ。こっちへおいで」


子猫に見えるようにクッキーを近づける。


しかし子猫は震えるばかりでこちらへ来ようとしない。


「俺がやってみる」


男子生徒はそう言って長い手を伸ばした。


隙間から、子猫が鼻をひくつかせているのがわかった。


甘い匂いに気が付いただろうか?


「ほらおいで。美味しいよ」


優しい声で話しかける男子生徒。


子猫がようやく動き出した。


匂いにつられて、ちょっとずつこちらへ近づいてくるのだ。


「もうちょっと!」
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