ストーカー
「会って確認って……」


あたしは日菜の提案にひきつってしまった。


犯人と対面するなんて、考えてもいないことだった。


「遙は無理して来なくていいよ? あたしと美咲で会いに行くの」


「2人で?」


美咲が日菜に聞き返す。


「うん。危険そうなら、あたしのお兄ちゃんを呼んで来てもえばいいし」


そう言えば、日菜には1学年上のお兄さんがいたっけ。


「話を聞いて犯人かどうかわかる?」


あたしがそう聞くと、日菜は左右に首を振った。


「わからないかもしれない。だけど、抑制にはなるんじゃないかな? お前のことを怪しんでるんだぞって」


「そっか。抑制になればもう遙に近づかなくなるかも」


美咲は目を輝かせてそう言った。


そんなに上手く行くかな。


余計にエスカレートしたりして……。


そんな不安が胸をよぎった。
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