密会~合コン相手はドS社長~
そして相手が来た時、また一人足らなかった。

「後から来るって言ってたから。」

男性陣が、その人をフォローしていた。


ああ、そう言えば。

この前の合コン、社長が来た時も一緒だったな。

そう思って頭を振った。

もう忘れよう。

忘れる為に、ここに来たんだから。


そして私は、斜め前に座った人に、サラダをわけた。

「ありがとう。」

「どういたしまして。」

お互い、微笑み合った時だ。

もう一人の男性陣が、私の目の前に座った。

「遅くなってすみません。」

「いいえ。」

微笑みながら顔を上げたら、そこには社長がいた。

「社……」

「東村。」

そう言って社長は、私の手を握りしめた。

周りは、『なになに?』と騒いでいる。

「不安な気持ちにさせてごめん。」
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