正義が悪に負ける時
第2話


第2話



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「・・・・・・・。」


入り口で待っていると、小走りでこちらに向かってくる男性を視界に捉えた。



「ハァハァ・・ハァハァ・・。」


「・・・梶山アキラさんですか?」


「はい・・・。あなたは・・?」


「お電話差し上げた、
ムコウジマ警察署 小西です。」


「・・・・フユミは・・本当に・・まだ・・信じられなくて・・本当に妻が・・・?」


「免許証の写真・・それからフユミさんのお母さんにも確認して頂きました。

念の為・・最後にご主人に身元確認を頂いてから御遺体をそちらにお返しします。」


「・・・・・・そんな・・・・。」



被害者の1人、梶山フユミの夫アキラが、仕事で行っていた北海道からようやくこっちに帰ってきた。


何年刑事をやっていても、
毎回この瞬間は辛い。


フユミの母親の時は早苗さんに立ち会ってもらったけど、旦那のアキラは俺が立ち会う事にした。


解剖を終え、アキラが帰ってくるまで保管していた遺体安置所まで一緒に行く。



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